オンラインAI自習教材ガイド

著者名:新村拓也
価格:2808円
208ページ
出版社:インプレス
ISBN:4295003182
発売日:2018.2.16
キーワード:TensorFlow,CNN,RNN
AIの理論の理解に役立つ ★ ★ ★ ★ ★ ニューラルネットの作成について理解できる
AIの実装(プログラミング)に役立つ ★ ★ ★ ★ ★ 多種の深層学習を実装するプログラムが学習可能
深層学習の理解に役立つ ★ ★ ★ ★ ★ 深層学習の構築に必要な計算、手順を学習可能
数学の難しさ ★ ★ ★ ☆ ☆ 数式を理解するには大学初年度程度の数学が必要
総合 ★ ★ ★ ★ ★
想定される読者
本の内容を理解するために必要な数学の知識は、高校で使用される、数学I~III,A~Cの教科書に 記載されている内容の他にベクトル微分演算(ナブラ)、偏微分、直和と直積の知識である。 実践をする際に必要となるプログラミングレベルは、 Pythonプログラミングでの入力、出力、if文、for文、関数などの初歩的なルールを難なく使えることである。
概要
TensorFlowは2015年11月にGoogleから公開されたライブラリである。 深層学習を行うためだけに開発されたものではないので汎用的な数値計算を行うこともできる。 本書は、はじめて深層学習の実装や内容、チュートリアルに掲載されている内容より詳細に学ぶこと主としている。 本書は第1章でCNNなどの深層学習の概要、第2章から第3章にかけてTensorFlowの学習と簡単なニューラルネットワークの構築、 第4章では時系列情報を扱うRNNについて、第5章では実務で役に立つ深層学習が学習できる。
第1章
人工知能の基本である人工ニューロンの構造、ニューラルネットワークやディープラーニング のアルゴリズムや計算、深層学習の一種であるCNN、RNN、DQNのアルゴリズムを挿絵など交えながら学習することができる。
第2,3章
初めに、簡易的なTensorFlowのインストール方法が解説される。 本書の例題を行うために必要なTensorFlowの基本的な文法や、 TensorFlow自身に付属している可視化ツール使用方法が学習できる。 MNISTというデータセットを用いた手書き数字認識の理論、計算、 ニューラルネットワークの学習のさせ方や、 実装に必要な入力データの作成についての例題を参考にして学習することができる。 畳み込みニューラルネットワークの原理を学習し、 例題で手書き数字認識に畳み込みニューラルネットワークを導入しながら入力層から出力層までの計算、 作成方法や誤差関数であるクロスエントロピーについて学習できる。 作成した学習モデルをアプリケーションとして使用することに必要な、 学習モデルの結果を保存、再利用する方法を学習できる。
第4章
初めに時系列情報と自然言語を機械学習で扱う場合に必要なRNNの原理、 入力層から出力層までの計算と構造が学習でき、加えてデータ学習の際に生じる問題点と解決策が解説される。 TensorFlowでRNNの実装を行う場合に使用する、中間層の数やLSTMとGRUを選択するなどの定義を行うモジュールの rnn_cellと、全体制御を行うことができるモジュールの○○_rnnの解説がなされている。 実際にrnn_cellと○○_rnnの例題でRNNの構築方法やモジュールの使用方法が学習できる。 2、3章で用いたデータセットであるMNISTの分類問題をRNNで解くためのモデル構築の解説がなされる。 本書では例としてRNNで自然言語を扱う方法を解説している。 文章を入力データである数値情報として扱う場合、分散表現にする。 分散表現を獲得する手法の原理とTensorFlowのWord2Vecを実装し分散表現を獲得する方法の解説がなされている。
第5章
画像の説明文を出力する画像キャプショニングについて解説がなされている。 CNNとRNNを併用し、画像キャプショニングの実装方法やアルゴリズムを学習できる。 画像キャプショニングを使用するために必要な教師データにマイクロソフト社のデータセット MS-COCOを使用する。 データセットの内容と導入方法の解説がなされている。 教師データが大量であることで起こる問題点とその緩和方法の解説がなされている。 画像の入力を高速にするため一括にまとめバイナリデータにする、 これを高速に読み書きのできるTFRecord形式で行う方法が解説される。 画像のエンコード部分でRNNをはじめから学習する場合にはうまくいかないので、 画像分類ネットワークであるGoogLeNet Inception-v3の学習済みモデルを使用した、 転移学習の方法や使用するモジュール、格納されているモデルについて解説されている。 Inception-v3を使用したキャプション生成モデルの実装例を実行しながら 画像キャプショニングの実装方法を学習できる。
コメント
ニューラルネットワークのアルゴリズムや計算方法を学習でき、 人工知能の研究を始める際の参考書に適切な本であると思われる。 昨今、画像認識など画像データに人工知能を使用し、解析や処理を 行う技術が様々な場所に活用され、関心が高まっているので、 人工知能の知識と画像認識の扱いに適しているCNNの解説がされている本書は人工知能の学習を 最初に行うのに取り組みやすい内容だと思われる。